コロニアル屋根の家で重要となるのが「縁切り」という作業です。
ウロコの様に取り付けてあるコロニアルですが
上下の段差部分に熱が逃げる為の隙間を開ける必要があります。
図1.赤い線で示した部分を縁切りします
後述する「タスペーサー」という部材を付けずに塗装すると
図1の赤線で示した部分は塗料により隙間が埋まってしまいます。
機密性を高める為に塞いでしまった方が良いと思う人もいるかもしれませんが
夜や冬場に温められた空気が外気温との差や急激な温度変化により結露して
屋根裏がジメジメしてしまい、木材が腐ってしまいます。
将来、屋根材が割れた時に雨水の逃げ場が無くなり
野地板を腐らせてしまう事にもなります。
以前は下塗り→中塗り→上塗り→縁切り
(カッターナイフや専用の工具で一枚一枚切っていく作業)
という工程でしたが、今では「タスペーサー」という部材があるので
縁切り(タスペーサー挿入)→下塗り→中塗り→上塗りという工程になりました。
屋根材を傷つけず、時間も短縮できるので経費を抑えられ工期も短くなります。
図2.タスペーサーの形状
図3.タスペーサー挿入状況
瓦屋根にはタスペーサーを挿入する必要はありませんが
コロニアルと同様の理由から図1で示した部分にコーキング剤を
打つ事はお勧めしません。
図5.瓦屋根
台風対策の為、コーキングを打つ場合は図5の青線部分にコーキングを打ちます。
これを「瓦止め工事」と言います。
当社ではコロニアル屋根にタスペーサーを挿入します。
お客様が、末永く状態の良いお家で暮らしていけるように願っております。