築10年以上経った家を所有しているあなた。
そろそろ外壁の塗装を検討しているのではないでしょうか。
特に、窯業系サイディングを採用している家は、経年劣化による様々な症状が出始めているはずです。
この記事では、窯業系サイディングに見られる代表的な劣化症状とその原因、放置した場合のリスクについて解説します。
□窯業系サイディングの劣化症状
窯業系サイディングは、耐久性に優れている一方、経年劣化は避けられません。
長年の雨風や紫外線にさらされることで、様々な劣化症状が現れます。
1:チョーキング
チョーキングとは、塗膜表面の樹脂が劣化し、粉状になる現象です。
指で触ると白い粉がつくのが特徴です。
チョーキングは、塗膜の初期劣化ですが、放置すると雨水の浸入や躯体の劣化につながるため、早めの塗装が必要です。
2:苔藻の発生
湿気が多く、日当たりの悪い場所に発生しやすいのが苔や藻です。
外壁に苔や藻が生えると、見た目が悪くなるだけでなく、湿気を溜め込み、躯体の腐食を促進する可能性があります。
3:塗膜の剥離・膨れ
塗膜が剥がれたり、膨らんだりする現象です。
これは、塗膜の劣化や、水分が浸入することで起こります。
塗膜は、外壁を保護する役割を果たしているため、剥離や膨れは、早急に補修が必要です。
4:ひび割れ
ひび割れは、地震や地盤沈下などによって発生することがあります。
ひび割れから雨水が浸入すると、躯体の腐食やシロアリ被害を引き起こす可能性があります。
5:サイディングの反り
サイディングに水分が浸み込み、乾湿を繰り返すことで発生します。
反ったサイディングは、見た目が悪くなるだけでなく、強度も低下するため、早急に交換が必要です。
6:シーリング材の破断
シーリング材は、サイディングとサイディングの隙間を埋める役割を果たしています。
経年劣化や紫外線により、シーリング材が硬化し、ひび割れや破断が起こることがあります。
シーリング材が破断すると、雨水が浸入しやすくなるため、早めの打ち替えが必要です。
□適切なメンテナンス時期と費用
窯業系サイディングの適切なメンテナンス時期は、劣化症状の程度によって異なります。
一般的には、以下の目安を参考にしましょう。
1:チョーキング
チョーキングが確認された場合は、塗装の時期です。
塗装費用は、建物の規模や使用する塗料の種類によって異なりますが、100万円～200万円程度が目安です。
2:苔藻の発生
苔や藻が発生している場合は、高圧洗浄と塗装が必要です。
費用は、高圧洗浄代と塗装代を合わせて、150万円～250万円程度が目安です。
3:塗膜の剥離・膨れ
塗膜が剥がれたり、膨らんだりしている場合は、部分的な補修が必要です。
費用は、補修箇所や使用する材料によって異なりますが、50万円～100万円程度が目安です。
4:ひび割れ
ひび割れが小さい場合は、シーリング材で補修できます。
費用は、ひび割れの大きさや場所によって異なりますが、10万円～30万円程度が目安です。
ひび割れが大きい場合は、サイディングの交換が必要です。
費用は、交換するサイディングの種類や面積によって異なりますが、50万円～100万円程度が目安です。
5:サイディングの反り
サイディングが反っている場合は、交換が必要です。
費用は、交換するサイディングの種類や面積によって異なりますが、50万円～100万円程度が目安です。
□まとめ
窯業系サイディングは、適切なメンテナンスを行うことで、長く美しい状態を保つことができます。
劣化症状を早期に発見し、適切な対策を行うことが重要です。
この記事が、あなたの家のメンテナンスのお役に立てれば幸いです。
